2010年度日本OSS貢献者賞、日本OSS奨励賞の推薦受付開始

今年も無事に実施されるようですね。よかった。

締め切りは8/31。「あの人はもっと評価されるべき」という人が身近にいるなら、ぜひ推薦しておきましょう。

PHPUnitのマニュアルを更新

PHPUnitの日本語マニュアル(と、この日記)をひさびさに更新しました。

開発基盤がGitHubに移行 *1 してからはほとんどさわっていなかったので、半年ほど放置していたことになりますな…。

先週末に参加したPiece Network 3のテーマとしてちょうどいいかなと思い、まずは過去半年のドキュメントの更新を日本語版に反映させたところ。ところどころ英語のままで残っている部分は、今後対応していく予定です。

PostgreSQL Conference 2009 Japanに参加

JPUG10周年記念のPostgreSQL Conference 2009 Japan、2日目だけ参加してきました。

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主な目的は二つ。

  1. 英語のプレゼンをたくさん聞いて、耳を慣らす
  2. JPUG文書・書籍関連分科会の本田さんにご挨拶する

英語

というわけで、海外からのスピーカーのお話を中心に聞いてきました。初日と違って通訳なしだったので完全に自分の耳だけで勝負しなければならず、かなり体力を消耗しました……。

いくつか聞いたなかで、David E. Wheeler氏のプレゼンが特にすばらしかったのでここで紹介しておきます。

内容自体はごく一般的なTDD入門ネタで、特に目新しいものではありません。

  • 「テストを書くのは時間がかかるし面倒だ」
  • 「テストしたところでバグを見つけることはできないよ」
  • 「こんなシンプルなコード、わざわざテストするまでもないよ」
  • 「あまりに複雑な関数なので、テストを書くことができないんだ ><」
  • 「いくらテストしたところで、その関数が正しく動作することは証明できないでしょ?」

といったテストに関するありがちなコメントをあげた後でTDDの考え方を説明し、pgTAPを使って実演。そして最後にこれらのコメントにひとつひとつ答えていく、という流れの発表でした。

ストーリーの組み立て、話しっぷり、間のとりかた、表情、動き。どれをとってもすばらしく、50分があっという間に過ぎ去ってしまいました。

当日の中継録画が残っているので、ここでその内容を見ることができます。

ゆっくりと聞き取りやすい話し方をしてくださっているので、スライドを見ながら聞いていれば何となく内容が理解できるのではないでしょうか。TDDについてある程度の知識がある人は、英語のヒアリングの練習として聞いてみるのもいいかもしれません。

本田さん

PostgreSQLのマニュアルの日本語翻訳で大活躍されており、今年の「日本OSS貢献者賞」の受賞者でもある本田さん。私が目標とする人のひとりであり、いつか一度お会いしたいと思っていました。

というわけで、カンファレンス終了後のスタッフ打ち上げに無理を言って紛れ込ませてもらい、無事に挨拶させていただくことができました。PostgreSQLPHP、それぞれの翻訳プロジェクトの体制や作業の進め方、今後の課題などについていろいろお話ができて満足。

明治記念館に呼び出された

先月末の話。筆無精にもほどがあるなぁ。

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2009年度日本OSS奨励賞 という賞をいただくことになり、明治記念館での授賞式に出席してきました。

授賞式を終えた後、同じく日本OSS奨励賞を受賞した一般社団法人LOCAL御一行様らと肉を焼きまくったのでした。

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……ところで。

IPAのプレスリリース(PDF)によると、私が受賞した理由は「PHPマニュアルの日本語翻訳」だそうです。

が、古くからやっている人ならご存じのとおり、PHPマニュアルの翻訳は決して私ひとりでやっているものではありませんし、ましてや私がはじめたものでもありません。これまでに翻訳にかかわってきたみなさんを代表して、たまたま私が受賞しただけだと考えています。

ここで言う「みなさん」は、決してコミッターだけを指しているのではありません。誤変換やTYPOの指摘、誤訳の指摘、そして翻訳の改善案の提案などをしてくださるすべての方たちのことも含めて話しています。

みなさんには、ぜひ「あれは自分が表彰されたんだ」と胸を張っていただきたいものです。

Pro Git進行中

オープンソースソフトウェアの育て方』がひとまず落ち着いたので、次のネタとしてScott Chaconの「Pro Git」の翻訳に参加しています。『入門Git』発売記念ということで、便乗して晒しておこう :-)

Pro Git

Pro Git

GitHubの中の人でもある著者は、今年のRubyKaigiにも登場していたので、実際に話を聴いた人も多いかもしれません。私を含む数名の共同作業で翻訳を進めており、とりあえず前半部分をひととおり訳し終えたところです。

書籍の内容がウェブで公開*1されているという、「オープンソースソフトウェアの育て方」のときとよく似たパターンですな。Gitの基本的な操作方法からその内部構造、より進んだ使い方や他のシステムからの移行方法など幅広い内容がまとめられているので「これまでに他のバージョン管理システムを使ったことはあるれど、Gitにはあまりなじみがないなぁ……」という人などにお勧めです。

翻訳作業はまだ進行中です。GitHubを使った共同作業を体験するいい機会ですので、興味のある方はぜひご参加を。

「オープンソースソフトウェアの育て方」書籍化

先週末に参加していたJPUG合宿の会場に、見本が無事届きました。というわけで、いよいよ出版です。
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どんな内容なのかは、 http://producingoss.com/ja/ を見ていただくと一目瞭然。中身が気になる方は、オンラインで思う存分立ち読みしてやってくださいな。

オープンソースソフトウェアの育て方

オープンソースソフトウェアの育て方

「レガシーコード改善ガイド」はもうすぐ発売

Working Effectively With Legacy Code の日本語版「レガシーコード改善ガイド」の発売日がいよいよ近づいてきました。

レガシーコード改善ガイド (Object Oriented SELECTION)

レガシーコード改善ガイド (Object Oriented SELECTION)

原書の読書会で出版前の査読に参加させていただいたこともあり、日本語版が出るのを楽しみにしていました。翔泳社様から献本いただいたので一足お先に読ませてもらっているのですが、期待通りのできですなぁ。24章の『隣の新規開発の芝は、実はそれほど青くありません。……』とか、日本語で読んでも味わい深い。

頭から順に読んでいって「あぁ、こんなことあるあるー」「それはちょっといかがなものか……」とか突っ込みつつ24章までたどりついたとき、きっとみなさんは著者に勇気づけられることでしょう。裏表紙にあるこんな悩みをかかえてる人たちに、ぜひ手にとっていただきたい一冊です。

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あわせて読みたい: デブサミ2009の資料を公開 - Mi manca qualche giovedi`?